Diamond Stars Group(ダイヤモンドスターズグループ)株式会社
BIO POWER

バイオ発電

サステナ野菜とも呼ぶべき持続可能なシステム

関 祐二
農業コンサルタント
関 祐二 土壌医ID:15070066
お米や果物を作るよりも野菜を育てる方が実は肥料がたくさん必要なのです。
そのため農家は大苦労して化学肥料や有機肥料を買い畑に施しています。
一方で食品廃棄物が年間550万トンも発生して社会のゴミとして厄介者扱いされています。
こんな困った現象を何とか変えようと数年前からメタン発酵プラントというものが都市部に建設されて稼働を始めています。
例えば神奈川県にあるJというプラントでは毎日80トンの食品廃棄物を2000トン規模の発酵タンクに投入して25日程メタン発酵させて発生するメタンガスで発電して、その後出来る廃液を液体肥料として農地に戻す試みを始めています。

とはいえこの廃液はいい液体肥料ですが、毎日200トン以上出て来るので運送上扱いが難しく、固体と液体を分離してペースト状になった固体部分を肥料として農地施用開始しています。
この肥料は食品由来なので重金属問題もなく、作物の連作障害にも効果があるという学術報告もある優秀なものです。
この肥料を農家が使い、そこで採れた野菜をまた食品廃棄物として出したレストランやスーパー、ホテルなどが購入して使うことで循環社会を構築しようという活動が始まりました。

これを「農業ループ」といいます。
この農業ループでは食品廃棄物由来肥料を使ってみようと思う農家を見つけてくること、その事前の土壌調査診断が必要ですが、これをDSGで行い、更に散布作業をやります。
散布作業後、育っていく野菜の生育調査も行い、何よりも重要な出来上がった野菜を買取り、食品廃棄物発生先のレストランやホテル、スーパーに売る仕事に結びつけていきます。
こうした野菜はサステナ野菜とも呼ぶべき持続可能なシステムになる期待が大きい取り組みに発展する社会事業です。

農作物に発生する栄養障害や病虫害は、その産地や農家の圃場情報としてとても重要な改善へのヒントを含んでいます。
そこでDSGとして、問題発生の野菜や果物の障害発生情報を集めて、その原因追究や改善法の提案を行なっていきます。
例えば白菜とかキャベツの「芯腐れ症」これは病気ではなくて栄養障害です。
どんな栄養不足かというと石灰欠乏症です。
外観ではわかりませんが、切ってみると芯が腐っています。
この障害が発生する原因は土の中に石灰が不足という単純な事例は意外と少なく、次のような原因が考えられます。
1
土の中に石灰が不足している
2
土の中にチッソ、特にアンモニア態チッソが多い
3
土の中にカリが多い
4
生育中に土が乾燥した
5
生育中に土に水分が多過ぎた
6
土の中に石灰が多過ぎた
白菜のカルシウム欠乏
この様に複雑な土の中の原因によって発生するので現場では、とにかく不良品というだけの片付けになってしまっています。
そこでこうした不良品にこそ重要な情報があるわけで、ここを逆探知していきます。
そしてその問題発生の原因を見つけて改善につなげます。

高いレベルで早く正確に生育診断、土壌分析値解析、灌水法確認や耕運のやり方検証

そこでDSGの青果流通のネットワークを駆使しての生育不良情報を集め、その中から重要な順番に解析を進めていきます。
もちろん解析不能なものもたくさんあるでしょう。
病気、虫害、栄養障害の合併症もあるでしょう。
また現場で写真の撮り方が悪くうまく現象が伝わらないことも出てくるでしょう。
しかしこれは場数を踏むことで必ず進歩していきます。
この手法によって、それまでは農家に土壌分析しなさいとか、不良品をなるべく作らないでとかいうやり方そのものが改善されてくるはずです。
土壌分析そのものは各産地で行われています。
また肥料もその製造管理がしっかりと出来ています。
また灌水方法も近代化して管理出来る状態にあります。
こうしたいい条件が整っていても不良品がたくさん出来てしまう原因をリサーチするやり方にこそ問題があるのです。

総合的に栽培環境を調べることが現場で出来ていないのです。
トラクターを使っての耕運方法は農機具屋、肥料は肥料屋、品種は種屋...。
こうしたバラバラの体系を総合的にまとめていけるのは、出来上がる農産物を買う流通業の分野なのです。

またそこでの専門家も新たな発想が必要です。
DSGでは「土壌医の会・全国協議会」という組織と連携して取り組んでいきます。
この組織は土壌医試験1級合格者が沖縄から北海道まで200名以上津々浦々にいるのですが、このネットワークによって高いレベルで早く正確に生育診断、土壌分析値解析、灌水法確認や耕運のやり方検証など総合的に出来ます。

蓄電システム

食品廃棄物の再利用や持続可能な農業システムに関連する興味深いアイデアと、データサイエンスとデジタル技術を活用して農業の効率と品質を向上させます。

農業ループ

食品廃棄物を利用してメタン発酵プラントでメタンガスを生成し、その後の廃液を肥料として再利用する取り組みが行われています。
これにより、食品廃棄物がリサイクルされ、サステナビリティを追求する社会事業が進行中です。
農業ループ

DSGの役割

DSGは農業ループの一部として、土壌調査や診断、散布作業の支援を提供します。
また、野菜の生育調査や品質管理、買取りなどにも関与します。これにより、持続可能な農業システムを構築し、農産物の品質向上を図ります。

栄養障害と病虫害の解析

DSGは栄養障害や病虫害の情報を収集し、原因追究と改善策の提案を行います。
例として、白菜やキャベツの芯腐れ症の原因が石灰欠乏症であることを示し、栄養管理の改善に貢献します。

農産物の総合的な栽培環境調査

文章では、トラクター、肥料、品種など、異なる要因が協力して農産物を生産する環境を総合的に調査する必要性が強調されています。
これにより、農業の効率と品質を向上させる可能性があります。

土壌医の会・全国協議会との連携

土壌医の会との連携を通じて、高度な専門知識を持つ専門家が生育診断や土壌分析値解析を行い、総合的なサポートを提供します。
この取り組みは、農業と食品廃棄物の持続可能な管理を通じて循環社会を推進し、農業の効率と品質向上に貢献するものです。